2024年12月、福岡県大牟田市。
人々が通勤や登校に向かう早朝、ひとりの女性が体験した恐怖の時間が、やがて二度目の逮捕劇を呼び起こした。
逮捕されたのは、猿渡政紀(さるわたり まさのり)容疑者(59)。
地元でタクシー運転手として働いていた男が、送迎中の女性客にわいせつな行為をしたとして、警察に再び逮捕されたのだ。
しかも、この再逮捕のきっかけは――ニュース報道を見た別の被害者の勇気ある通報だった。
■ 容疑者プロフィール
猿渡政紀容疑者は、大牟田市に住む59歳の男性で、長年タクシー運転手として働いていた。
地元では温厚な人物として知られており、客への対応も丁寧だったという証言もある。
しかし、その裏では、仕事を装いながら女性客に近づく危険な二面性を持っていたとみられている。
2024年9月には、20歳の女性客への不同意わいせつ容疑で逮捕。
そして同年12月、報道を見た41歳女性が「私も同じような被害に遭った」と名乗り出たことで、再逮捕に至った。
■ タクシー会社について
報道各社の発表では、猿渡容疑者が勤務していた特定のタクシー会社名は公表されていない。
警察の発表でも「大牟田市のタクシー運転手」とのみされており、会社名の明記は避けられている。
また、逮捕当時、猿渡容疑者は**「自家用車」で送迎を行っていた**と報道されている。
つまり、事件当日は会社の業務中ではなく、勤務外・私的な送迎中に犯行に及んだとみられる。
そのため、勤務先タクシー会社が直接関与した事件ではなく、警察も会社側の責任を問う姿勢は見せていない。
なお、大牟田市内には複数の中小タクシー会社が存在するが、どの会社に所属していたかは公式に確認されておらず、
SNSや匿名掲示板などで出回る会社名は、いずれも根拠のない憶測として報道機関からも注意喚起が出ている。
■ 家族構成
家族については、現時点で報道・警察発表いずれも未公表。
結婚の有無や同居家族の存在なども確認されていない。
事件報道では、家族や親族への影響を考慮して詳細を伏せるのが通例であり、今回もその原則が守られている。
地域では「まじめそうな人だった」「家族思いに見えた」という声も一部にあるが、公式な裏付けはなく、確定情報ではない。
■ 自宅住所
猿渡容疑者の住所について、報道で明らかになっているのは**「大牟田市在住」**という情報のみ。
具体的な町名や番地、最寄り地区などはすべて非公開とされている。
警察も、本人や家族の安全を考慮して詳細な住所を発表しておらず、報道各社もプライバシー保護の立場を維持している。
大牟田市は福岡県南部の中核都市で、人口約10万人。
地域社会のつながりが強い土地柄だけに、「知っている顔」が事件を起こしたという驚きが広がっている。
■ SNSアカウント
猿渡容疑者のSNS利用に関する報道は一切なし。
X(旧Twitter)やFacebook、Instagramなどに同名アカウントが複数存在するが、本人との関連を確認できるものはない。
近年、事件報道をきっかけにSNS上で“本人特定”を装う投稿が拡散されることがあるが、ほとんどは誤情報やいたずら投稿である。
この事件に関しても、警察はネット上の風評被害を懸念し、SNS関連の情報を非公開としている。
■ 犯行の経緯
事件が起きたのは、2024年12月15日午前7時20分ごろ。
猿渡容疑者は自家用車で41歳女性を送迎中、助手席に座る彼女の下半身に左手を伸ばし、突然触れるなどのわいせつ行為に及んだとされる。
女性が驚き、抵抗する間もなく、車を降りる際にもさらに身体を伸ばして触れたという。
取り調べに対して猿渡容疑者は容疑を認め、
「今後の営業につなげるため、休みの日も送迎していた」
と供述している。
事件の発端は“営業目的の送迎”と説明しているものの、その実態は明らかに職業倫理を逸脱した行為であり、警察は動機や他の被害の有無を慎重に捜査している。
■ 被害者の通報と再逮捕の経緯
2024年9月に起きた最初の事件報道を見た41歳女性が、「自分も同じような被害に遭った」と警察に届け出た。
これにより、捜査員が過去の送迎記録や関係者からの証言を集め、猿渡容疑者の関与が浮上。
そして、二度目の逮捕状が発行された。
被害女性の「勇気ある通報」が、事件の真相を明らかにする決定的なきっかけとなった。
■ 地元の反応と今後の見通し
大牟田市内では、「まじめな運転手だと思っていた」「信じられない」といった驚きの声が上がっている。
同時に、被害者の行動に対しては「よく名乗り出た」「同じような被害が他にあるかもしれない」といった共感と称賛の声も増えている。
警察は今後、余罪の有無や過去の送迎履歴を徹底的に洗い出すとともに、他の被害者がいないか引き続き捜査を進めている。
■ まとめ
猿渡政紀容疑者の事件は、ひとつの報道が新たな事件を浮かび上がらせた「連鎖型のわいせつ事件」だ。
信頼を前提とするタクシー業界において、このような行為は利用者全体の安心を脅かす。
今回のケースをきっかけに、業界全体のモラルや安全対策が問われることになるだろう。
被害者の勇気と、報道が持つ社会的な力。
その両方が、ひとつの事件を再び表舞台へと引き戻した。
コメント